3Dアニメーションの活用事例

誰もが3Dアニメーションについて聞いたことはありますし、アニメーション映画の1つや2つは見たことがあると思います。ですが、3次元の動画は、映画のキャラクターづくりからカジノゲームの登場人物に至るまで、業界のいたる所で使用されているのです。

3Dアニメーションは実際どんな仕組みになっているのでしょうか?

先ほどお伝えした通り、3Dアニメーションは3次元の動画で構成されています。優秀なアニメーターがソフトウェアを自由に使いこなして、コンピューターアニメーションを実物そっくりの動きに変えます。3Dモデルを慎重に操作する必要があり、それが上手くいけば、アニメーションが生き生きと動き出すようになります。

映画のキャラクターアニメーション

3Dアニメーションの用途は広いですが、その中でも間違いなく一番人気なのが、キャラクターアニメーションです。実際、1900年代初頭に初めてクレイモデルが作られたときは、短編映画の撮影用に作られたのです。現在では、生身の俳優は一切登場せずに、登場するのはボイスオーバーされた3Dキャラクターだけ、というアニメーション映画もあります。

映画以外では、CMやテレビ番組にも3Dアニメーションが使われています。マーケティング担当者は、視聴者に自社製品の購入をアピールするのにアニメーションのキャラクターを使っています。3Dアニメのキャラクターは、特に小さな子供たちに人気があります。特大のおもちゃのように見えるからでしょう。

人体の3D化

3Dアニメーションが多用されているもうひとつの「産業」が、医療です。たとえば、医学生が人体の詳細なアニメーションを使って解剖学を学ぶと、人体の構造がより理解しやすくなります。また、一般向けの医療教育ビデオでは、3Dモデルを使って情報をグラフィカルに表現しています。

基本的に、デジタル3Dアニメーションは、インタラクティブ性に乏しい(そして壊れやすい)旧式の物理的な3D模型に取って代わったのです。人体の3Dモデルを使えば、実際の人体の動きを実演することができますから、最新型の教育ツールとなります。

軍隊や警察のアニメーション使用

訓練といえば、軍や警察の訓練は、特に実弾を使用する場合など、多少なりとも危険を伴うものです。ですが、3Dアニメーションの「敵」を使えば、アニメーションスタジオが仮設の(そして仮想の)射撃場となるわけですから、警察官や士官は誰も危険にさらすことなく射撃の練習をすることができます。

バーチャル建築

昔なら、建築家は建物の精巧な縮尺模型を作らなければなりませんでした。その作業自体がミニ建築プロジェクトのようなものだったのです。今ではバーチャルリアリティ(VR)や拡張現実(AR)がありますから、建築家はそれらの助けを借りて将来の構造を想像することができます。

建物の3Dモデルがあれば、建築家は建物の内部をバーチャルツアーして、設計図の欠点や長所をすべて目にすることができます。まるで「シムピープル」にでも出てくるような話ですが、3Dレンダリングが建築業界を大きく向上させたのは確かです。

バーチャルカジノ

日本のようにギャンブル規制がそれほど緩くない地域では、オンラインカジノの人気が上昇しています。

実際のカジノは派手な装飾を施してギャンブルしてくれそうな人を惹きつけようとしますが、それと同じように、バーチャルカジノでも、3Dアニメーションを使って豪華さを表すようにしています。

3Dスロットマシンからゲームの登場人物(実は3Dキャラクター)に至るまで、オンラインカジノの分野ではアニメーターが大活躍しています。

上記の業界以外にも、3Dアニメーションは、教育現場からビジネスの世界に至るさまざまな分野に徐々に浸透し始めています。新型コロナの時代となり、バーチャルイベントが盛んになった今では、3Dアニメーションは数々の業界において欠かせないものとなりました。